いのちをつなぐ委員会とは

  

 全国殺処分ワーストからの脱却を目指して、公益社団法人福岡県獣医師会が、いのちをつなぐ委員会の前身となる過剰繁殖問題対策委員会(いわゆる野良猫と呼ばれている猫たちの対策のための委員会)を立ち上げたのが2010年8月のこと。
 殺処分・引き取り頭数の大多数を閉めるのは、子猫(のら猫)です。食べ物もなく、冬は寒さに震え、いじめや虐待におびえ、気温が上がれば蚤やダニによる皮膚病に苦しみ、事故や病気にあっても治療も受けられずに亡くなって逝く。そんなのら猫たちの現状を何とか改善するべく、以下の3つの事業を柱に取組みを行い、ここ4年間で約2600匹の飼い主のいない・お家のない猫の不妊去勢手術を行って参りました。

  1. あすなろ猫方式
    飼い主のいない猫の不妊去勢事業
  2. おや犬おや猫方式
    管理センターに子犬、子猫の引き取りを依頼してきた飼い主に
    そのおや犬おや猫の不妊手術を勧め助成する
  3. 譲渡犬猫方式
    県の愛護センターで飼育中の犬猫の去勢不妊手術の実施

 そしてこれらの事業を数年にわたり進めていくうちに、社会の変化によりさらに考えるべき新たな課題が見つかりました。高齢者の飼育放棄や、多頭飼育者による飼育崩壊などの中途飼育放棄です。

 昨今、核家族化によるお年寄りの一人暮らしが都会でも田舎でも増えています。そしてこの方たちは自分の生活のパートナーとして犬や猫を飼われることが多いのですが、その人間側の病気や入院などに依り、今まで大切にされていた犬や猫達は急な事情で保護される時間を決められ、引き取り手も見つからず、路頭に迷ったり、センターへ殺処分のために持ち込まれたりするのです。
 路頭に迷った猫たちは自力での食料の確保もままならず、群れの中では生きて行けず、のら猫として数か月、あるいは数週間でつらい思いをしたまま命を落としてしまいます。

 これらの人に馴れ、人との生活を経験している犬や猫の命を繋げることをどうにかできないだろうか、命のリレーが出来ないだろうか。委員会で活動するうちに次の課題が見えてきたのです。
 幸いなことに、インターネットやSNSの発達により、行政の愛護センターの譲渡会はもちろんの事、命の期限がある犬や猫を引き出して譲渡会を開く個人のボランティアやNPO団体も増えており、譲渡目的の猫カフェや、行政書士によるペット信託もこの福岡という地で根付き始めました。
 また福岡市の動物愛護センターによるミルクボランティア構想(収容され殺処分の運命にある哺乳が必要な子犬・子猫を一時的に預かり飼育する)等、人間側都合の考えによる「命の放棄」をなくすため、多方面からの支援が広がりつつあります。

 私達が獣医師としてのみでなく福岡県獣医師会としてこの方たちと何らかの形で関わり、それぞれの方の努力が倍増できるようにする時期が来たと思います。
 2016年4月より、「いのちをつなぐ委員会」という新たな名称での取組みをスタート致しました。過剰繁殖の連鎖を断ち切りながら、生きもの全体の福祉へと目線を広げ、「命のリレーシステム」を模索していきたいと思います。

いのちをつなぐ委員会 委員長 中岡典子

いのちをつなぐ委員会
〒810-0042 福岡県福岡市中央区赤坂1-4-29(公益社団法人 福岡県獣医師会)
TEL092-751-4749 FAX092-751-4751

neko@fukuoka-neko.com

おうちへかえろうプロジェクトとしての取組み

旧)過剰繁殖問題対策委員会では、すべての犬や猫が飼い主のいるおうちで暮らせる社会をめざして、2010年より「おうちへかえろうプロジェクト」と題した取組みを行ってきました。

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