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のらねこは
しあわせ?

 

のら猫という生き物は
いません。

猫は人が飼いやすいよう改良した愛玩動物。野生種であるヤマネコとは異り、野外での暮らしに順応し、狩りをして生活できる能力は備わっていません。
猫は、人がお世話をしなければ生きていくことができない動物です。
野外に放したからと言って、猫が野生に返ることはありません。


のら猫の敵は
のら猫。

猫は縄張り意識が非常に強く、縄張り争いに負ければエサにもありつけません。猫同士のケンカによる傷や、ウイルスなどによる感染症は猫の死因ワースト1。一見のん気に見えるのら猫たちですが、その暮らしは常に死と隣り合わせにあります。

のら猫の死因ワースト3
①ウイルス感染 ②交通事故 ③飢えや寒さによる衰弱


3年、8年、15年
寿命が選べるとしたら。

人に愛され完全室内飼育で育った猫は、平均で約15年の穏やかな暮らしを過ごすことでしょう。屋外へ自由に行き来する飼い猫の場合は平均8年。のら猫に至っては平均で3年ほどですが、野外でか弱い子猫が生き残れる確率は低く、多くは1歳未満で命を落としてしまいます。


冒険より
睡眠。

1日14〜20時間を眠って過ごす猫にとって、何より必要なのは心地のよい寝床。それは飼い猫でものら猫でも同じ。しかし野外で生きる猫たちの寝床は雨風にさらされ、暑さや寒さをしのぐことはできません。
猫が生きていくには、何より飼い主のいる「おうち」が必要です。
 


帰る家より、
暮らす家。

おうちで飼われている猫にとって、外は刺激的で楽しい世界に見えるかもしれません。しかし現実には、交通事故に遭う危険性や、迷子になったり、ケンカをして傷を負いウイルスに感染する可能性も。猫は運動できるスペースがあれば、室内だけで暮らすことができます。
大切な猫は、責任を持って守ってあげてください。


外に出た猫は
被害者にも
加害者にもなる。

家を抜け出した猫が外で何をしているのか、飼い主は知りません。危険なことだけでなく、ご近所の庭先を荒らしたり、ケンカの鳴き声などが迷惑になっている場合があります。発情期の放浪や望まない妊娠を防ぐためにも、不妊去勢手術は必要です。不妊去勢をしていない飼い猫が、実はのら猫を増やしている犯人であるケースも多く見られます。


中途半端なやさしさが
猫を生きにくく
している。

例えばのら猫へのエサやり問題。中途半端なお世話が、おきエサの腐敗や、猫が居着く、フンやオシッコの被害など地域の問題となり、結果猫が憎まれる社会を作り出します。
猫が「地域猫」として生きられる環境作りもひとつの手段として、問題の解決を目指す話し合いを地域で進める必要があります。

いのちをつなぐ委員会では、のら猫への不妊去勢手術など、
猫や犬とのよりよい共生社会へ向けた取組みを行っています。